モノポリー世界選手権2009出場者のアンケートを分析してみる

公式サイトに掲載されていた出場者に対する質問を集計して分析しました。



Q1.モノポリーにおける戦略は?
・とにかく権利書を購入(7人)
オーストラリア、オーストリア、ハンガリー、スウェーデン、スイス
購入、購入、購入。(台湾)
買ったら持ち続け、決して売らない。(シンガポール)


・交渉重視(4人)
メキシコ、リトアニア
相手と同じ色の権利書を揃えて交渉を行いやすくする。(中国)
全てのプレーヤーに対してタフ・ネゴシエイターであること。(日本)

・状況次第で変化(2人)
・それは私がどの権利書を得るかによります。(チェコ)
私は特定の戦略を持っていません。ゲームの進行状況によります。(トルコ)


・ゲームを楽しむ(2人)
スペイン
・このゲームは生きるか死ぬかの問題ではありません。楽しむことです。(ポーランド)


・分析 (2人)
ノルウェー
・リスクを計算し注意すること。(イスラエル)


・複合 (2人)
・可能な限り権利書を購入し、他のプレーヤーと巧みに交渉する。(セルビア)
・積極的な交渉と競売での購入。(フランス)


・秘密 (2人)
オランダ
・大会後に教えるつもりです。(ベルギー)


・少数意見
・序盤は慎重に、中盤はルーズに、終盤は運。(クロアチア)
・プレーヤー同士で協力して最も強いプレーヤーに対処する。(香港)
・公共会社やグリーンのような役に立たない高コストの権利書を買わないこと。(エストニア)
・競売で相手に多く支払わせるために価格を吊り上げる。(イギリス)
・相手に敬意を払う。(カナダ)
・サイコロ次第。(ギリシャ)


●最も人数が多いのがとにかく権利書を買うという回答でした。確かにそれが理想的ですが、買えなかったときのことは考えているのでしょうか。
買えなかったときのことまで考えるのが戦略だと思います。
逆に何でも買わないというのがエストニア代表の回答です。購入して転売するという考え方についてはどう思うのでしょうか。

中国代表や香港代表の回答は日本のプレーヤーの考えと一致するでしょう。
ギリシャ代表はサイコロ次第と言い切っていますが、モノポリーはそんなに単純なものではありません。


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Q2.モノポリーをプレイする上で一番大切なことは?
・精神面(4人)
ギリシャ、フィンランド
・平静を保つ。戦略をもってプレイする。感情的にならない。(オランダ)
・良い意味での攻撃性が少し必要でしょう。それと決してあきらめないことです!(ハンガリー)


・交渉(3人)
オーストラリア
・あなたの交渉相手に他の相手よりあなたと交渉する必要性を感じさせてください。(ノルウェー)
・柔軟に考えればより良い取引ができるでしょう。最も弱いプレーヤーを見つけてください。(アメリカ)


・リスクを恐れない(2人)
・私はいつも勝者になることや、全てのプレーヤーを破産させなければ自分の負けだと考えてプレイしています。
このように考えているので危険を冒すことに対する恐れはありません。(ブラジル)
・危険なゲームはときどき利益を意味します。(チェコ)


・ゲームを楽しむ (2人)
イスラエル、スペイン


・少数意見
・一つの戦略を持つだけでは十分ではありません。主要な戦略はよりよい方法を選ばなければなりません。
 コミュニケーション能力も非常に重要です。(オーストリア)
・相手に対してプレイするのであって、運に対してプレイするのではないということ。(クロアチア)
・それぞれのゲームは異なっています。標準的な手順に従う必要はありません。(スロバキア)
・相手に敬意を払う(カナダ)
・いつ刑務所にとどまるべきかということを知っておくこと。(メキシコ)
・買えるものは全て買う。(スイス)


●最も多い回答は精神面に関することでした。集中力や冷静さはモノポリーにおいて必要です。
不利になっても諦めずに次の手を考えることも大切です。

時間制限やモノポリー勝ちが求められるゲームでは多少のリスクを背負う必要があります。
しかし、それが裏目に出ることもあります。その点でチェコ代表の回答は上手く言い表しています。

ゲームを楽しむという意見がありますが、歴代の日本代表にもゲームを楽しむというプレーヤーがいました。
ゲームを楽しむ、面白くするというのは試合運びに似たようなものがあると思います。



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Q3.好きな権利書は?

・オレンジ (7人)
フィンランド、フランス、スロバキアハンガリー
利益率が最も高いから。(オーストラリア)
早く安くホテルを建てられるから。(スロバキア)
この色で代表選考会に勝ったから。(スイス)


・ダークブルー(5人)
ニュージーランド
権利書は2つだけで、投資に対する十分なリターンがある。(ブラジル)
大好きなサッカーチームと同じ色だから。(チリ)
私の国の首都のリガがモノポリーワールドエディションで(ダークブルーに)選ばれたから。(ラトビア)
最も高い権利書だから。(リトアニア)


・レッド(4人)
チェコ
好きな色だから。(クロアチア)
常に私の相手をそこに止まらせることができる運がある。(ノルウェー)
最高の費用対効果。(スウェーデン)


・グリーン(3人)
私はロッテルダム(オランダ版モノポリーにおけるグリーンの権利書の一つ)が好きです。(オランダ)
ワールドエディションのベオグラードは私の故郷だから。(セルビア)
私はよくそれで勝ちます。(台湾)


・ライトパープル(2人)
それほど高くないので家を建てやすい。刑務所から出てくるプレーヤーが止まることがあるから。(ベルギー)
家の価格が高すぎないし、それでトルコ選手権でチャンピオンになったから。(トルコ)


・イエロー (1人)
2004年と2009年の決勝で勝ったから。(ドイツ)


・ライトブルー (1人)
ライトブルーを早く手に入れておけば、後でどうすることもできると思います。(メキシコ)


・その他 (1人)
自分が最初に家を建てることができる土地。(ギリシャ)


・ダークパープル、鉄道、公共会社(0人)



この結果を見る限りでは「欧米人は高額権利書好き」というのは過去の話のようです。
ただし、好きな理由の中には大会で勝った色という理由であったり、自分の国の都市がボードに登場しているからという個人的なものが含まれています。

ダークパープルを挙げた代表は一人もいませんでした。さすがにこの色だけでは勝てないからでしょう。


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Q4.好きな駒は?

・帽子 (8人)
イギリス、メキシコ、リトアニア、フランス、デンマーク、チェコ
いつもそれを使ってゲームに勝っている。(台湾)
私は帽子をかぶるのが好きです。(中国)

・戦艦 (6人)
ドイツ、オーストリア、オンライントーナメント代表
これを使って負けたことがありません。(トルコ)
私はそれが幸運をもたらすと信じています。(セルビア)
それより強いものがないから。(ニュージーランド)


・車 (5人)
シンガポール、ポルトガル
モータースポーツ、特にラリーカーやインディーカーシリーズが好きだから。(チリ)
自分の仕事だから。(ベルギー)
迷信深くないので車以外の駒も使います。(オーストラリア)


・靴 (3人)
クロアチア、カナダ
これでプレイして何回も勝っているから。(ハンガリー)


・手押し車 (3人)
スウェーデン、ポーランド
私はハードコアなモノポリープレーヤーだから。(ギリシャ)

・犬 (2人)
フィンランド、ブラジル

・指ぬき (1人)
アメリカ選手権の決勝ではこれを使いました。(アメリカ)

・アイロン (1人)
小さくて移動させやすいから。(ノルウェー)

・大砲 (1人)
男らしい駒です。(エストニア)

・馬(1人)
つかんで動かすのが簡単だから。(日本)


●いつも使っている駒や縁起のいい駒だからという回答が多く見られます。


モノポリーで学ぶお金持ちの法則」という本では駒選びに性格が表れるといったことが書かれていました。
この本によれば戦艦や大砲、馬、車などは攻撃的であり、本気の表れだそうです。
逆にアイロンや手押し車、指ぬきは攻撃的ではないそうです。
犬や帽子を選ぶプレーヤーはゲームに対してどこか醒めたところがあり、靴を選ぶプレーヤーは最初からゲームに勝てないと思っているとのことです。

駒選びに個人の趣向が反映されることはあるでしょうが、性格まで判断できるかについては信憑性に欠けます。


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Q5.モノポリー歴は?

・30年以上(シンガポール)
・20年以上(オーストラリア)
・17年(イスラエル)
・10年(エストニア)
・6年(ブラジル)
・2年(中国)
・1年(スロバキア)
・4ヶ月(チリ、デンマーク)


子供の頃から始めた代表もいれば今年になって始めた代表もいます。
ルールさえ覚えれば何歳からでも勝てる可能性があるのがモノポリーです。