モノポリーの名誉のために

人はお金をたくさん持っているほど非人道的になっていく(Gigazine

http://gigazine.net/news/20120708-the-more-money-you-have-the-less-humane-you-become/

 

 

(引用開始、改行は私が行いました)

>Paul Piffさんはモノポリー(すごろくの要領で不動産を取引するボードゲーム)で互いを競い合わせるというものを含めたいくつかの実験を行いました。

>その実験では、プレーヤーの一人は不公平な方法によって相手の優位に立ちます。

>この時、相手プレーヤーにはルールの設計上ゲームに勝つチャンスがありません。

>ゲームが始まると、優位に立っているプレーヤーはこの幸運に気分が良くなり、相手に対してけんか腰の態度でふるまうようになるそうです。

>「人をゲームにおいて、より特権的で権力の強い役につかせると、その人は本当に地位やお金、権力があるかのようにふるまうようになるのです」と、Paul Piffさん。

>とは言え、お金を持てば必ずしも人がこのようになるというわけではなく、リッチであることは、他の人の利益よりも自分の利己心を優先させやすくする手段となるということです。

>お金は人々に最低な側面を出させやすくするのです。

(引用終了)

※ Paul Piff・・・心理学者

 

 

まず、記事のタイトル自体に問題があります。「地位やお金、権力があるかのようにふるまうようになる」=非人道的ではないでしょう。

 

モノポリーを使った心理学の実験を行ったわけですが、どうもこれは結果が先で実験が後にあるようにしか見えません。

そもそもモノポリーを現実の社会に当てはめようとする考えに無理があります。

モノポリーは相手を破産させることが目的のゲームですが、勝つための行為を「性格が出る」というのは筋違いです。

また、ゲームであったからこそ被験者の一部にそのような行動も起こり得るということであり、このような一部が全部のような結論の導き方はバイアスがかかっていると言われても仕方ありません。

むしろ、「けんか腰の態度でふるまうようになる」のは不公平な方法で劣位に立たされた方にもありうることだと思うのですが、どうでしょうか。