交渉のタイミングと相手の都合

モノポリーにおいて相手の都合というものは交渉に大きな影響を与えます。
例えばAとBが互いに権利書を揃える交渉を行うとして、交渉相手のBが次の手番でAの土地に止まる可能性が高い場合、Bはすぐには交渉を成立させず、その土地を通過してから再度交渉するのが一般的です。
また、BがAの土地に止まることを前提にBに有利な条件を提示することもあります。
しかし、両者ともが安全な駒位置にいる状況というのはあまり起こらず、あとは客の状況や建てられる家の軒数などが判断の決め手となります。

相手の都合が交渉を成立しづらくする典型的な例として、自分の揃えたい権利書の手前に交渉相手とトップ目の客がいるという状況があります。
例を示すと、


 主な権利書                    駒位置
Aオレンジ2枚、他+多額の現金     ペンシルバニア鉄道
Bダークブルー(ホテル)              刑務所見学  ※振り番
Cオレンジ1枚、レッド(家7軒)他         刑務所見学


このような状況の場合、AとCにジレンマが起こります。
AはCからオレンジを購入してBを叩きたいが、Cに家を増築されるのは明らかです。
CはAにオレンジを売ってレッドの建設資金を得たいが、オレンジに止まった場合、レッドの家が崩れる可能性があります。

序盤であれば1巡経ってから交渉すればいいのですが、この交渉はトップ目のBが振った後では成立しない交渉です。

また、AC間で交渉が成立し、Aがオレンジに家を建てるもののBが止まらなかった場合、Aはオレンジのレンタル料をCから現金で受け取る(=家を売却する)かCの権利書で相殺するかの二者択一になります。
Cには選択権がないのでA次第ということになります。

これはCにレッドにおいても同様です。
こちらはAが振ってから対処可能という点で異なりますが、やはりレンタル料をCから現金で受け取る(=家を売却する)かCの権利書で相殺するかの二者択一になります。

トップ目のBに対抗するためにはオレンジに建設し、レッドも残すことが最善ではありますが、相手が相殺してくれるかどうかという不確定な部分があるためジレンマが生じます。
こういった場合は自ら相殺を申し出るなどの行動に出たほうがよいかもしれません。