駒位置論

交渉では取引する権利書や現金の他に、特定のチャンスカードが引かれたかということや交渉する当事者の位置などが材料になります。
今回は駒の位置による交渉の進めかたについて述べます。


・理想的な駒位置とは
交渉をする上で次の一手に安全を求めることは当然のことです。
自分または相手の目の前に家が建つというリスクを背負う交渉は、トップという共通する敵がいる場合などやむを得ない場面でしか起こりません。
交渉は互いに一応の安全が確保されていれば成立しやすくなると思います。
いくつか例をあげて説明します。


●理想的な駒位置
(例1)
Aの権利書 オレンジ2枚 ダークブルー1枚
Bの権利書  オレンジ1枚 ダークブルー1枚


1.双方がこれから揃える位置の手前にいる
   Aの位置 パシフィック通り
    Bの位置 セントチャールズプレース


Aがダークブルー、Bがオレンジを揃えることですぐに相手に家を建てられても数順の間は支払いを気にせずに進めることができます。
その間に他のプレーヤーが自分の土地に止まることを期待します。


2.双方がこれから相手が揃える位置にいる
  Aの位置   ニューヨーク通り
   Bの位置   パークプレース
   

Aがダークブルー、Bがオレンジを揃えることで上記と同様に支払いを気にせずに進めることができます。
ただし、AもBもごくわずかではありますが、相手の土地にすぐに止まる可能性があります。(※)
※A・・・出目3→チャンス→「3マス戻る」
  B・・・出目1のゾロ目→ボードウォーク、または出目10→チャンス→「ボードウォークへ進む」


3.一方が刑務所、片方がこれから揃える位置またはその手前にいる
例  Aの位置   パシフィック通り
   Bの位置   刑務所

Aがダークブルー、Bがオレンジを揃えることで上記と同様に数順の間は支払いを気にせずに進めることができます。



・理想的な位置ではないが、交渉にメリットがあるもの
●一方にリスクがあるものの、得られるリターンも期待できる場合
(例1)
Aの位置 刑務所
Bの位置 刑務所
Cの位置 パシフィック通り
Dの位置 ペンシルバニア通り
Eの位置 ノースキャロライナ通り
サイコロを振る番  C

ABのどちらかがダークブルーを揃えても目の前にオレンジがあります。
とはいえ、ダークブルーの手前には3人のプレーヤーがいるため、誰か1人のプレーヤーが止まれば、これから止まる可能性の高いオレンジでの支払いが可能です。


●特殊な状況
(例2)
Aの権利書 オレンジ2枚 ダークブルー1枚
Bの権利書  レッド家8軒
Cの権利書  オレンジ1枚 ダークブルー1枚


例  Aの位置 刑務所見学
   Bの位置 電力会社
   Cの位置 セントチャールズプレース
サイコロを振る番  B


例1と異なっているのはこのタイミングでしか交渉できないうえ、ダークブルーを選んだほうが相当のリスクを背負うことになります。
ただ、これは持っている現金の額で調整することになります。


現金を持っているほうがオレンジを揃える場合、交換のみでは目の前のオレンジに多くの家が建つことになるため交渉はできません。
相手には権利書の他に少なくとも1度のレンタル料に相当する額をつける必要があります。
逆に現金を持っていないほうがオレンジを揃える場合は、次にBがオレンジに止まるか止まらないかで状況が変わってきます。


・Bがオレンジに止まった場合
さらに増築が可能になります。あらかじめこれを見越して現金や権利書を受け取っておけば問題ありませんが、それをしていない場合はオレンジを出した側の落ち度です。


・Bがオレンジに止まらなかった場合
揃えさせた側は現金や権利書をもらっているので次に止まっても想定内の事態ですみます。
Bがトップ目であれば、Bに対抗するためにオレンジのレンタル料を権利書で相殺、または後で権利書を買い取ってもらってダークブルーの建設資金を得るということもできます。