脅迫交渉

脅迫交渉とはプレイヤーが優位な状況を利用して他のプレーヤーに対して有利な条件で行う交渉です。


事例1
A:オレンジ2枚裏  現金60ドル
B:グリーン3枚(家なし)・オレンジ1枚 現金800ドル
サイコロはAの番、コマの位置はベントノール通り


このような状況でBはAに対してグリーン3枚とオレンジ2枚裏の交換を提示しました。渋るAに対しBは、受けなければグリーンに家を建てると言ってAとの交渉を成立させました。


・解説
ほぼ「詰み」の状態にあるAに対する脅しです。BはAが交渉を受けても受けなくてもどちらでもよいのですが、グリーンに家を建ててAを破産させてもその後のオレンジの追加経営(あるいは経営転換)までには若干の時間と金がかかります。
そこでAを破産させるという手順を飛ばしてオレンジを揃えに行くという方法です。
Aはこの交渉を受けることでグリーンでの破産を回避することができます。
Aにとってはやらされた感が強い交渉ですが、グリーンの3枚は抵当に入れれば460ドルと資産的な価値はあります。



事例2
A:ライトブルー1枚、ライトパープル1枚、オレンジ1枚、レッド1枚
B:オレンジ2枚、レッド2枚
C:ライトブルー2枚、ライトパープル2枚


AはB・C双方に対し、交渉を受けなければもう一方の相手と交渉すると言うことで条件面での譲歩を迫りました。


解説
まさにAの独擅場といった状況です。どの交渉でも独占が可能なのでAは優位に交渉を進めることができます。
もし経営がうまくいかなくても残った相手に権利書を売却することで立て直すことは容易です。


事例3
A:ダークパープル2枚(家なし)、権利書数枚
B:権利書数枚
Bの駒位置:チャンス(36マス目)


AはBに対し、自分のダークパープルを400ドルで買わなければその場所にホテルを建てると言って買取を迫りました。


・解説
これは実戦でもまれに見られるケースです。ダークパープルを揃えてもすぐに家やホテルを建てず、ダークパープルに近づいた場面で交渉を持ちかけます。
売る側のメリットとしてはもし相手が交渉に応じた場合はホテルを建てずしてホテルのレンタル料に相当する現金がすぐに得られること、また、相手が交渉に応じなくてもホテルを建てて相手が止まれば問題ありません。
買う側のメリットとしてはレンタル料相当の現金で権利書が揃えられることです。


さらに、この事例③は相手側に心理的にダメージを与える効果もあります。
・交渉拒否→Aがホテル建設→Bがホテルに止まる→(交渉を受ければよかった)
・交渉受諾→Bがホテル回避→(交渉拒否しておけばよかった)